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他人ごとで無い、ギリシャの年金問題

ギリシャの財政再建に伴う年金受給額減額に対する抗議行動が続いているようです。
高齢者デモに催涙ガス=年金減額に抗議―ギリシャ
時事通信 10月4日(火)5時44分配信
 

ギリシャの首都アテネで3日、年金生活の高齢者ら数千人が支給減額に抗議するデモを繰り広げた。

 参加者の一部は警察の規制線突破を試みたり、警察車両をひっくり返そうとしたりと行動が過激化。警官隊が催涙ガスを発射する騒ぎとなった。

 ギリシャでは財政再建のため、年金支給減額が繰り返され、社会保障機関によれば、減額幅は25~55%に上る。野党・共産党の呼び掛けたデモに参加した高齢者らは「月400ユーロ(約4万6000円)で生活できるか」「経済危機(対策)は金持ちに払わせろ」などと気勢を上げた。



問題となっている昨年までのギリシャの年金制度はどうなっていたんでしょうか?
簡単に見てみたいと思います。
何が問題か?叩かれるギリシャの年金制度
~日本の年金制度より高い評価も!?~

ギリシャの年金、更なる削減は可能か?
~これまでの取組みも評価すべきでは~

等を参考にしています。

現在、ギリシャの年金受給者は約265 万人と言われており、昨年までは、その平均年金受給額は月額833 ユーロ(約11 万円)だったようです。
上述の記事の中で
「月400ユーロ(約4万6000円)で生活できるか」と叫んだと書かれていますから、今回の年金削減で、受給額が半額になった方も出たのでしょうか?
それとも、もともと受給額が低かった人が便乗しているだけなんでしょうか?

ギリシャの年金制度は、公的年金と民間年金(日本の企業年金みたいなものか)の二本柱になっているようです。
今回、財政再建で支給額が減額された年金とは、この公的年金の方ですね。
この公的年金を受給するためには15 年以上の加入資格が必要となります(40年以上の加入で満額支給となるようで、日本と似ています)。
その受給開始年齢は67 歳となっているのですが、
40 年以上の加入している場合は、62 歳から満額受給が可能という抜け道があります(このような抜け道作るのも日本に似ているかな)。
日本より平均寿命が短いギリシャ(日本よりも2歳以上平均寿命が短い)でさえ、67歳からの年金受給開始なのですから、日本はやっぱり70歳から年金受給開始でしょうかね。

また、ギリシャでは、早期退職者が多いことも、年金財政圧迫の原因になっているようです。
ギリシャの55~65歳の就業者割合は40%弱となっており、OECD平均の60%弱を大きく下回っています。
また、61歳までの早期退職者が公務員・民間を問わず、75%程度になっています。
早期退職は、少数派だから良いのかもしれませんね(そんなこと言っている本人である私自身は早期退職者なんですけどね)。
ちなみに、日本では、男性の場合、就業者の割合は、55~59歳で89.7%、60~64歳で72.7%、女性の就業者の割合は、55~59歳で65.0%、60~64歳で47.3%ですから、OECDの平均を上回っていますね。日本の高齢者は就業意欲が高いことがうかがえます。
この辺りはギリシャとは大きく異なるかな。

さらに、ギリシャの年金は所得代替率が比較的高いという特徴もあります。年金支給の絶対額はドイツに比べても低いのですが、もとものと給与水準が低いために、所得代替率が高くなります。ある数字では所得代替率が約60%となっています。
(日本は、年金受給開始時には所得代替率が比較的高いんですけど、年齢とともに低くなって行きますね。)

ギリシャにおける年金支出総額の対GDP比は、11.7%でした。これは日本の公的年金総額が平成26年度で54兆4031億円で対GDP比10.3%ですから、似たようなものですね。

いろいろ見てきましたけど、
日本より高齢者比率の低いギリシャで(日本の高齢者比率は 26.34% で世界一、 ギリシャは 21.39%で世界第3位、全然うれしく無いです) 、日本より遅い年金受給開始年齢で、日本と同じぐらいの年金支出割合で、同じぐらいの所得代替率であったギリシャの年金制度に、外圧による大きな改革が起きました。
高齢者比率が高くなるほど 、自律的な年金制度改革は困難になります。
そりゃあたり前ですよね、今まさに年金受給している高齢者が年金受給額を減額するような法案に賛成する党に投票する確率は低いでしょうし、また、現実に年金制度が大きく毀損するころには自分の寿命がやってきて勝ち逃げできるだろうと考える人多いんじゃないですかね。自分の子供や孫が苦しむことを考えて、投票行動につなげられるような人格者は少ないんじゃないでしょうか。
さらには、年金政策に対しては、自分自身も被害者だと信じてる人多いでしょうから、ますます高齢者は、年金制度改革には賛成しないでしょうね。
これからも、日本は高齢者比率が上昇していきますから、年金制度改革はできないのに年金制度を支える財政状態は悪化していきます。
イヤもうほんと、どうすんでしょう!!
自助努力しかないんでしょうね。
はぁ~、一生、節約節約ですね。

極めて高い確率で、これからの数年で、真面目に改革しないと、ギリシャみたいになりますよね。
破綻はしないだろうけど。


最後に、
平成26年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況を見ると、面白いです。
たとえば、国民年金全額免除者割合は、年々増えています
平成26年度で全額免除者割合は35.1%(平成22年度は29%でした)。
沖縄県の数字を見ると、とんでもない数字が出てきます。
平成26年度の沖縄県の国民年金納付率45%(平成25年度は41.7%でした)と全国ダントツの最低。
ちなみに、国民年金納付率一位は島根県の76.71%です(県民所得44位223万円の島根県と県民所得47位201万円の沖縄県でどうしてこんなに大きな差が出るんでしょう)。
平成26年度の沖縄県の国民年金全額免除者割合、54.2%(二人に一人は全額免除者なんですね)と全国ダントツの一位。
ちなみに、国民年金全額免除者割合最低は東京都27.1%です(県民所得1位437万円の東京が免除者割合最低は理解できますね)。
この数字をどのように判断するのかは、控えたいと思います。
ただ、個人的な意見ですけど、国民年金の全額免除申請は国民の当然の権利です。
正しく申請して、厳格に審査され、公正に受理される分には、何の問題も無いと思います。
と同時に、一方で、このままでは、
現状の制度のそのままの形で維持するのは、極めて困難だろうなというのも実感として感じます。



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コメント

No title

どうなるんでしょうね。冷静に見ると本当に残念な状況でしかないですよね。

Re: No title

Colorless Freedomさん、コメントありがとうございます

> どうなるんでしょうね。冷静に見ると本当に残念な状況でしかないですよね。

ホントに、いろいろ残念です。
配慮ばかりで、ドンドンダメになる状況。
徹底的にダメにならないと、現実が見えてこないのかもしれません^^;

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